
茨城県訪問看護事業協議会は令和7年5月に法人発足4年目を迎えました。これは、ひとえに会員皆様のご理解、ご協力の賜物と存じます。この場をお借りして改めて御礼申し上げます。
さて、2025年、地域包括ケアシステムの構築が叫ばれ、まさに今、迎えているところですが、訪問看護の現場では、人材不足、人材育成、質の向上、利用者確保、事業所規模の拡大等への課題や、オンラインシステム導入をはじめとするICT化や、職員への処遇改善等への内部環境の整備に苦慮されておられる事業所も多いと思われます。また、昨今の物価高騰がより一層経営を難しくしているところです。しかしこれは、訪問看護事業だけではございません。
2040年に向かって、生産年齢人口の減少が、より一層進み、少子高齢/多死時代のピークを迎えます。この様な中、全ての世代が地域格差なく質の高い医療・看護・介護が受けられるシステムの構築が重要となります。地域住民の健康や尊厳ある命を守る、私たち訪問看護の重要性がより高くなっています。令和7年度の日本看護協会のスローガンは「いのち・暮らし・尊厳をまもり支える看護の実現に向けて」です。まさに、訪問看護の時代が到来しつつあります。
茨城県訪問看護事業協議会は、県内における訪問看護事業の基盤強化ができるよう、活動していかなければなりません。昨年度の対外活動では、多くの役員が関係機関での会議に参加しました。また、会員の皆様におかれましては、茨城県や市町村主催の委員会に委員として積極的に参加して頂きました。このことで、茨城県訪問看護事業協議会及び訪問看護事業について少しずつ理解が深まってきたと思っております。令和7年度も会員間の親睦を深め関係機関、特に茨城県看護協会との連携を、より一層密に努めてまいりたいと存じます。
最近良く耳にするウェルビーイング(Well-being)とは身体的・精神的・社会的、すべての面で満たされた状態、つまり「幸福」「充実した状態」を指します。単なる病気がない状態ではなく、心身ともに健やかで、充実感や満足感があり、社会とのつながりを大切にしている状態です。 ウェルビーイング(Well-being)は、地域住民に必要であるとともに、私たち働く者たち、組織にも必要です。なにより、管理者が元気に笑顔でいることが大切ではないでしょうか。
令和7年度も、会員間、関係機関との更なる連携・協働を実践し、訪問看護事業の基盤強化ができるよう活動していきたいと存じます。今年度も、どうぞよろしくお願いいたします。
令和7年6月 一般社団法人茨城県訪問看護事業協議会 会長 後藤 則子